2019年11月2日、第2回の今治キャンパス国際シンポジウムが開催されます。

2回今治キャンパス国際シンポジウムによせて

岡山理科大学獣医学部長 吉川泰弘

大講義棟が完成し、第1回の国際シンポジウムが20193月に行われました。現在も問題となっている「豚コレラ」を中心に、野生動物を対象としてウイルス感染症や寄生虫感染症にどう対応するのかをテーマとしました。ドイツから招聘したシュタウバッハ博士のヨーロッパでワクチンを用いてイノシシで豚コレラを終息させた体験は非常に参考になりました。また、豚コレラの野生動物へのワクチン投与、狂犬病やエキノコックスに対する野生動物へのワクチンや駆虫薬の投与など、感染症の統御を新しい視点で検討する機会が持てたと思います。

2回の国際シンポジウムは、「今注目される新興ダニ媒介人獣共通感染症」と題して、西日本で問題となっている新しい感染症(新興感染症)である「重症熱性血小板減少症候群:SFTS」を中心に、節足動物に属するダニが媒介する感染症に関して情報を提供してもらおうと思いました。ダニの生態は非常に複雑で多様性に富んでおり、感染症から見ても、一口で「ダニ」とまとめるわけにはいかないようです。またダニが媒介する感染症もウイルス、細菌、寄生虫と多種類にわたっています。北ではダニ脳炎、全国的にはツツガムシ病、南ではSFTFや日本紅斑熱が流行しますし、ダニそのものが疥癬の原因となり野生動物、家畜、ヒトで問題となります。また、ダニアレルギーの原因ともなっています。

今回は、2011年、世界で最初に重症熱性血小板減少症の原因がSFTSウイルスであることを突き止めた中国疾病予防センターの研究者である梁米芳教授、日本でのSFTSの流行を明らかにした感染症研究所の前田健先生、基礎研究だけでなく公衆衛生や治療的側面から広くSFTSに取り組んでいる感染症研究所の西條政幸先生に、それぞれの経験、立場から、この感染症などについて紹介してもらいたいと思います。

今回のシンポジウムは、今治市、今治市教育委員会、今治市医師会、愛媛県獣医師会、愛媛県医師会に後援していただきました。御礼申し上げます。今回のシンポジウムが、教育・啓蒙を含め、わが国における人獣共通感染症(動物由来感染症)のコントロール役立つことを期待します。

 

 2019年3月23日(土)、今治キャンパスに新設された大講義棟(350名収容)で、シンポジウムが開催されます。このシンポジウムのきっかけは豚コレラのイノシシでの流行です。「動物由来感染症総括2017」で書いたように、人と家畜には感染症の監視(サーベイランス)体制ができていますが、野生動物由来感染症の野生動物での監視体制は、まだ確立されていません。

 「本シンポジウムによせて」で書いたように、豚コレラがイノシシに伝搬し、豚に戻ってくることを危惧しましたが、イノシシの豚コレラを管轄する省庁がないということでした。多くの動物由来感染症は野生動物由来ですが、野生動物の間での病原体の振る舞いがわからないため、コントロールが困難です。本シンポジウムでは、エキノコックス症、狂犬病、豚コレラの例を紹介してもらい、野生動物での感染症の監視(リスク管理)、流行が発生した時の統御方法(クライシス管理)について考えてみようというものです。

 岡山理科大学獣医学部(今治キャンパス)の設置時に受けた、国家ミッションの一つである「感染症統御の学術支援拠点」となるプロセスとして、本学部付属の国際獣医教育研究センターの主催で、このシンポジウムを開催します。ドイツからは、あのフリードリッヒ・レフレル(ジフテリア菌の分離培養、口蹄疫ウイルスの発見)研究所の研究者で豚コレラの欧州でのイノシシの流行統御に活躍した、疫学・ウイルス学の専門家、シュタウバッハ博士を招聘しました。

越境感染症の野生動物対策」シンポジウムによせて

             岡山理科大学獣医学部長 吉川泰弘

 SARS(重症急性呼吸器症候群)MERS(中近東呼吸器症候群)SFTS(重症熱性血小板減少症)など、最近の人獣共通感染症は、野生動物や家畜、媒介昆虫によるものです。また、高病原性鳥インフルエンザや豚コレラ、口蹄疫などの家畜感染症は、家畜と野生動物の間でも流行する感染症です。さらに、ヘンドラウイルス感染症やニパウイルス感染症のように野生動物と家畜及びヒトの間を行き来する感染症も存在します。

ヒトの感染症については、常時、厚生労働省が監視(サーベイランス)していますし、家畜の感染症は農林水産省が監視しています。しかし、野生動物の感染症や野生動物に由来する感染症は、環境省の管轄になるのかもしれませんが、野生動物では一切、監視されてはいません。感染経路の下流にある家畜やヒトでのアウトブレイクが起こった時に問題視されるだけです。

野生動物での病原体の実態調査や家畜などから流行が野生動物に広がった時でも監視は、なされません。野生動物での監視(リスク管理)がなされていないために、病原体の広がりの把握(疫学)や、野生動物間における病原体拡散の統御方法(クライシス管理)などは、ほとんど研究されていません。家畜感染症でも人獣共通感染症でも野生動物における病原体の増幅量が大きくなった場合には、野生動物から下流の標的に病原体が伝搬する方法は、野生動物媒介に限りません。人、野鼠、野鳥、昆虫、車、水・・・なんでも媒介可能になってしまいます。

今回の豚コレラの発生時にも、イノシシが巻き込まれた場合のリスクを危惧する研究者がいましたが、豚での流行の拡大を封じ込めるだけで大丈夫だという考えが多かった?ようです。狂犬病の例を見なくても、野生動物に行った感染源の拡大を止めることは、家畜やヒトの集団よりもずっと困難です。

このシンポジウムは昨年末に開催する予定でしたが、調整に時間がかかり年度末になってしまいました。本シンポジウムは、初めから「野生動物の感染症の統御をテーマにした研究の成果を豚コレラのイノシシにおける統御に生かせたら」と考えて企画しました。キタキツネを宿主とするエキノコックス症の統御は、わが国で長期間にわたって研究され続けてきている貴重な例です。また野生食肉類や台湾のイタチアナグマの例のように、狂犬病も各国・地域で野生動物の感染症統御を試みています。これらの戦略と、わが国、および欧州で、実際に豚とイノシシの豚コレラを経験した研究者に、その経験を紹介してもらい、当面のイノシシの豚コレラの有効な統御方法を検討する基盤にできたらと思います。

野生動物が保有する病原体、野生動物に戻った感染症にどのように挑むかは、これからも起こるであろう非常に重要な課題です

 

20192月吉日

関係者 各位

 

                           岡山理科大学 獣医学部

                              学部長 吉川 泰弘

 

岡山理科大学 獣医学部 国際獣医教育研究センター主催

国際シンポジウム開催のご案内

 

謹啓 厳寒の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

 また、平素より本学の教育・研究活動に対しまして格別のご高配を賜り、厚く御礼を申し上げます。

 さて、本学は学内外に専門性の高い情報を発信し、他大学や機関等と連携することを目的としました国際獣医教育研究センターを獣医学部に設置しております。

 その事業の一環として、獣医事に関する国際的なシンポジウムを四国で開催することで地域貢献を進めることとしております。

 つきましては、今年度の国際シンポジウムの開催をご案内いたします。

 公務ご多忙中とは存じますが、何卒ご臨席いただきますようよろしくお願い申し上げます。

 敬具

1.日時:2019323() 13001810(受付時間 1200より)

 

2.会場:〒794-8555 愛媛県今治市いこいの丘1-3

      岡山理科大学 今治キャンパス

      TEL0898-52-9000

 

3.参加費・参加申込:不要

 

 

【国際シンポジウム 講演内容・講演者】

   ・「本邦におけるエキノコックス症の現状と対策-獣医学の視点から-」

                 八木 欣平(北海道立衛生研究所)

   ・「日本の野生動物と狂犬病」

                          浦口 宏二(北海道立衛生研究所)

   ・「豚コレラの空間疫学、サーベイランス及びコントロール -欧州の概観―」

    ”Spatial epidemiology, surveillance and control of Classical Swine Fever 

                  – an European perspective(逐次通訳) 

          Christoph Staubach  Friedrich-Loeffler-Institute, Germany

   ・「日本における豚コレラの過去と現在」

                 青木 博史(日本獣医生命科学大学)

 

以上

 

国際シンポジウム 「越境性感染症の野生動物対策」

 昨年(平成30年)9月に国内では26年ぶりとなる豚コレラが岐阜県で発生し、養豚場での感染が6件確認されました。さらに、感染は野生のイノシシにも広がり、岐阜県で90頭、愛知県で4頭の感染が確認されています。今後、さらに感染が拡大されることが懸念されますが、有効な対策を取るのが難しい状況にあります。

 今回の国際シンポジウムは、国境を越えて日本に侵入する可能性がある、あるいは既に国内に侵入した感染症を取り上げ、それらの感染症の生態学的特徴、人や家畜及び野生動物での発生状況と対策について、4人の専門家を国内外から招き、それぞれの分野についてご講演いただきます。演者のご講演内容を通して各感染症対策の共通点と相違点を見出し、翻ってそれらをそれぞれの今後の対策に役立てることを目的としています。

 国際シンポジウム「越境性感染症の野生動物対策」では、最初に北海道立衛生研究所の八木欣平先生には、北海道で発生しているエキノコックスの発生状況と野生動物(キタキツネ)対策、衛生教育等についてお話しいただきます。

 北海道立衛生研究所の浦口宏二先生には、1956年の人での発生、1957年のネコでの同じく発生以降、国内では発生がないが、海外から侵入する可能性がある狂犬病の野生動物対策をお話しいただきます。

野生のイノシシの豚コレラ対策を積極的に行っているドイツから疫学の専門家(Dr. Staubach)を招き、欧州における豚コレラの発生状況とそのコントロールについてご講演いただきます。

 日本獣医生命科学大学の青木博史先生には、国内の豚コレラのこれまでの発生状況と対策についてお話しいただきます。

 

             【お問合せ】

              岡山理科大学 獣医学部 国際獣医教育研究センター

               センター長 黒木 俊郎

               TEL0898-52-9086

               e-mailt-kuroki@vet.ous.ac.jp

 

Staubachさんのスライドを黒木先生が和訳してくださったので以下に提示します。

 

 シンポジウム前夜、講演者の八木先生、浦口先生、今治キャンパスの宇根先生、小野先生と歓談しました。シンポジウムは非常に濃い内容でした。また、日本で初めてのイノシシへのワクチン投与前にドイツでの経験談を聞くことになり、抜群のタイミングでした。

 

 

 2018年10月7日(日)、午後から岡山理科大学獣医学部(今治キャンパス)で、獣医学部開設シンポジウムが開催されました。シンポジウムの前に学内ツアーもありました。

 春①、春②学期を終え、秋①学期の途中ですが、順調に教育・研究が進んでいる姿も知ってもらいと思いますし、本学部が目指す方向も理解してもらいたいと考え、このシンポジウムを企画しました。

 多くの方々に参加いただきました。また、素晴らしいオリビエ・フォウジェ博士の獣医学教育に関する基調講演、4名のオリジナリティの高い研究者の方々から講演要旨以上の興味深い研究紹介があり、大いにもりあがりました。

 有難うございました。また、本シンポジウムを支えてくださった関係者の方々、協力していただいた学生さん達にお礼申し上げます。

 

 2018年10月7日午後、岡山理科大学今治キャンパスで獣医学部開設記念シンポジウムが開かれました。OIEの唯一の獣医学教育コラボレーションセンターのセンター長(リヨン大学)のオリビエ Faugere先生の講演と、長谷川博、宮崎信之、伊谷原一、倉田毅の4名の先生方の講演がありました。

 以下に、シンポジウム企画の意図とオリビエ先生のスライド(日本語訳)を示します。

 

新設獣医学部の開設記念シンポジウムの企画の意図

                                                                               岡山理科大学獣医学部長 吉川泰弘

 

21世紀に入って、既に20年になろうとしています。ミレニアムの時に建てられた21世紀の目標は「持続可能な社会の確立」でした。そして、その時に挙げられた克服すべき課題は、「環境保全」、「感染症統御」、「食料の安定供給」であったと記憶しています。

 

 環境保全では、土壌、大気、水及び海の汚染の防止と生物多様性の維持が喫緊の課題とされました。感染症の統御では人と物の移動の増加、生活圏の拡大、異常気象などに伴い多発する新興・再興感染症、家畜越境感染症、人獣共通感染症の有効な統御法の開発が求められています。食の問題では、第一は食料安定供給(食の安全保障)、そして食の安全、食の防衛が国際的な課題であるとされました。20世紀の高度経済成長、人間中心主義、自国優先主義を見直し、人間を特別扱いするのではなく、生物としてヒトを再認識し、多様性と共生、協調を基本に置くという戦略がたてられ、科学では生命科学(ライフサイエンス)がそれを支えるというものでした。

 

半世紀ぶりに新設された獣医学部は、国から2つのミッションを与えられました。ライフサイエンスの研究者及び国際対応の出来る獣医師の養成です。また、上記の21世紀の課題に応える獣医職域に対する国内外のニーズに応えられる人材を養成するため、本学部は「ヒトと動物の健康を科学する」を理念とし、「One WorldOne HealthOne Medicine」を行動規範としました。生物は40億年にわたって、この地球という一つの世界を共有し、ヒトもまたその一員であること(世界は一つ)。ヒトの健康は、家畜や野生動物の健康、その基盤となる環境の健全性と不可分であること(健康は1つ)。ヒトの医学も動物の獣医学も、その目的、ツール、ゴールは共通であること(1つの医学)というものです。そのため、獣医学科も獣医保健看護学科も3つの分野(生命科学、公共獣医、獣医臨床)を設定し、カリキュラム・ポリシーとして教養・基礎課程、専門課程、3分野の上級専門課程を置きました。

 

本シンポジウムでは、世界動物保健機関(OIE)の唯一の獣医教育コラボレーションセンターを持つリヨン大学(世界で最も長い歴史を持つ獣医大学)のセンター長のオリビエ博士から、センターの獣医教育の戦略と実践を紹介していただきます。次いで、長谷川先生に絶滅が危惧された大型海鳥アホウドリの保全研究・活動により、再生を展望することができるようになった経緯を紹介してもらいます。宮崎先生には、クジラ・アザラシなどを中心に、バイオロギング手法で得られた情報、海棲哺乳類のバイカルアザラシが淡水のバイカル湖に適応した進化の経緯等の事例をもとに、ヒトと動物のあるべき姿について考察してもらいます。伊谷先生には、ヒトがどこから来た何者であるかを知るために、「進化の隣人」である大型類人猿の研究を通して、どのような共通性を持つのか、また、人間の社会や行動がどのように特異的なのか、進化の過程でどのように獲得されたのかを話していただきます。人獣共通感染症のパイオニアであり、我が国の第一人者である元感染症研究所長の倉田先生には、野生動物に由来する多様な新興感染症の出現、流行、防疫、統御などについて、その体験をふまえ紹介していただきます。

 本シンポジウムが参加していただいた方々に有意義なものとなるよう期待しています。

 

Intention of planning a symposium to commemorate opening of new veterinary faculty.

Yasuhiro Yoshikawa, Dean of Veterinary Faculty, Okayama University of Science.

 

     Enter in the 21st century, it is already going to be 20 years. The goal of the 21st century built

at beginning of the Millennium was "Establishing a sustainable society". I remembered that as

the issues to be overcome at that time were "environmental conservation", "infectious disease

control", and "stable supply of food".

 

      In environmental conservation, prevention of pollution in soil, air, water and sea, and maintenance of biodiversity are regarded as urgent issues. In the control of infectious diseases, development of an effective control method is needed for emerging and reemerging infectious diseases, livestock transboundary infections, and zoonotic infectious diseases. The infections are frequently occurred due to an increase in movement of people and goods, expansion of living area, and abnormal weather, etc. In the problem of food, the first necessity was an international agenda for stable food supply (food security), and then food safety and food defense strategies should be prepared. It is important that rather than anthropocentric concept of human beings accepted in the 20th Century, and reviewing high economic growth, and also stop individual domestic priority, a strategy of reaffirming humans as an organism, basing on diversity,

coexistence, cooperation. In sciences, the life science research may play a main role to support it.

 

      The veterinary faculty newly established for the first time in fifty years was given two missions

from the government. It is training of life science researchers and internationally correspondence

veterinarians.  In addition, in order to train human resources capable of responding to domestic

and foreign veterinary   needs for the above-mentioned challenges of the 21st century, the

veterinary faculty settled the philosophy as "Do the science of human and animal health". Then

"One World, One Health, One Medicine " as a   code of conduct. The living things share this

world, so that coexistence on the earth. They are living over 4 billion years, and human is also a

member of them (One world). Human health is indivisible from the health of livestock and

wildlife, the health of its underlying environment (One health). Now a day, both human medicine

and veterinary medicine have common purpose, tools and goals (One medicine). Therefore three

fields (life science, public veterinary health, clinical veterinary) were set in both veterinary

medicine and veterinary health nursing departments, and general education / basic subjects, core

curriculum, and advanced subjects for three fields were prepared based on the curriculum policy.

 

     In this symposium, Dr. Olivier Faugere, the director general in the center of the University of Lyon (the world's longest-run veterinary university) introduces strategy and practice of veterinary education at the center. The center is only one veterinary educational collaboration center of the World Animal Health Organization (OIE). Next, let us introduce the circumstances that Professor  Hasegawa became able to see the revival by conservation research and protection activities. That is the large seabird "albatross" that had been really endangered species. Professor Miyazaki shows cases such as whale and seals, etc., and lectures the information obtained by the bio logging method, and the case of the marine mammal "Baikal seals" adapted to freshwater in the Baikal Lake. He will state his opinion how relationship between human and animals should be. Professor Itani, explains what kind of commonality is possessed through research of great apes, which are "neighbors of evolution of human". He considers from where the human came from, and what sort of society and behavior are specific in humans, and how it was acquired in the process of evolution. Professor Kurata is a pioneer of zoonosis research, and is the leader of our country,who is former general director of the National Institute for Infectious Diseases. He gives lecturebased on his experience about the emergence, epidemic, prevention, control, etc. of variousemerging infectious diseases derived from wild animals.

I hope that this symposium will be meaningful to the people who participated.

 オリビエ・ファージア先生のスライドです。オリジナルは英語でしたが、分かり易いように翻訳しました。参考にしてください。当日は、同時通訳が付きます。

 

オリビエ・ファージェア (Dr. Olivier Faugere) 博士の略歴

1956年、ニューカレドニア(仏領)生まれ

   

学歴1761年、世界に先駆けて獣医学部が設立された国立リヨン大学獣医学部を卒業、獣医師(1982年に獣医学博士号取得)。また、「熱帯動物病理学」、「高温地域での動物生産」の学位も取得。熱帯地域における獣医生産と医療研究所、IEMVT、パリ大学理学部1982年、また、経営管理学の学位も有している(経営研究所、パリ1992年)。

 

キャリア:前半は南方諸国で活躍(セネガル、ナイジリア、ブルキナファソ、ハイチ)。

最初は研究者、そして後に国際協力農業研究開発研究センター(CIRAD)にてプロジェクトマネージャーを務めた(1982-1991)。後にフランス大使館文化活動協力事業(SCAC)にて農村地域開発アドバイザーとして活躍した(1992-2000)。後半はフランスにて衛生管理の要職に就任。最初は農業省(DGAI))食品安全局副局長、そして後には「動物医療福祉」局長へ就任(2000-2007)。国立獣医学部(ENSV, 応用獣医公衆衛生査察官養成学校(ISPV)(2008-2018)世界動物医療機関OIE(World Organization for Animal Health)コラボレーションセンターの局長へ就任。フランス農業省における獣公衆衛生の上級官僚としてのキャリアを持ち、国際協力に関して非常に造詣が深い。

 

現職国立リヨン大学獣医学部(VetAgro Sup's Internal School)内に所在する国立獣医機構(ENSV)の局長を務める。同機構は、獣医公衆衛生学マネージメントの研修、特に、フランスにおいて将来を担う公務員獣医師を養成することに伴い、法律で定められた研修に特化している。それら公務員獣医師は、獣医療における食品の安全、保健と動物福祉、動物生産に関わる環境汚染管理などの分野に従事することになる。

また、フランス国際獣医師団体(FVI)の局長も兼ねている。FVIは事務組織、研修、研究、実験室、開業獣医師、その他「国境なき農学者・獣医師団(AVSF)」などの様々なNGO団体を包含するフランス獣医関連事業体の総称である。本事業体はヨーロッパ、アジア、アフリカ、南アメリカ各国での獣医保健ガバナンス向上を目的とする共同プロジェクトという枠組みの中で、フランスの獣医分野における専門性を高めていくことを目指している。フランス国際獣医師会局長に就任(2011-2018)OIEで推薦されるフランス国内外での研修の必要性、及び国際的な獣医療ガバナンス向上の必要性に細心の注意を払い、高い責任感を持って、リーダーシップを発揮している。

 

妻と作った人形。

娘の修学旅行の写真をもとにしました。

妻と作った人形。

娘の修学旅行の写真をもとにしました。

オリジナルの写真です

 

娘のドイツ時代のカーニバルの写真です。大家さんは子ネズミちゃん「モイスヒェン」といっていました。

下の人形は妻の作品です。

先日、妻の作品が創刊700号記念家庭画報大賞の佳作に入りました。

題「何して遊ぼう」です。

 

妻が、稽古に通い、粘土で作った作品です。昨年、東京フォーラムで、他の生徒さんと一緒に展示されました、「仙人草」

(水やり不要です)。

妻の人形作品です。

ドイツ時代の香代の幼稚園の友達です

ある夏のスナップです。妻の父母、娘、甥たちの集合写真から作りました。