今年も白河研修の時期が来ました。実験動物技術者へのスライドを再検討し、今年はかなり大幅に内容を変えました。2016年9月12日の講義ですが、あらかじめ内容をアップしておきます。研修を終えてから、もう一度見てください。
実験動物技術者とは何か?どのようなミッションを負っているのか?どのような役割を期待されているのか?そもそもベースとなる動物実験の意味は?科学と社会の信頼関係は?といった問題を紹介し、研修会モチベーションのスタートのしたいと思います。「科学と社会の関係」は、通常、議論の的になったり、話し合いのテーマになるような題ではありませんが、本当は非常に重要な問題です。
本講義は、ここから始めたいと思います。かつてのように自然科学が社会を牽引し、科学の発展がそのまま人類の幸福につながるという神話が崩れ始めているという認識が必要です。科学と社会はどのような関係が望ましいか?その中で、動物実験科学とは、どのように認識されているのか?考えてみましょう。
自然科学に対する社会の認識は、以下のように変化してきています。
① 科学の進歩が必ずしも良い結果をもたらすとは限らない
(環境汚染、地球温暖化、原子爆弾・・・・)
② 生命科学が進みすぎた(神の領域への挑戦?)
発生工学、クローン生物、遺伝子組換え生物
③ 20世紀の科学技術は多くの問題を生んだ!
科学者だけでは解決できない問題も、科学の専門家に任されてしまった。
(トランスサイエンス分野:公害、原発、臓器移植)
④ 自然を顧みない、人間中心主義への反省、成長社会から持続可能な社会への転換。
動物実験科学が人類の健康と福祉、幸福に必要であるといいつつも、その正当性の根拠が少しゆらいできています。「人のためとはいえ、動物の命を犠牲にすることは許されるのか?」という疑問には、いろいろな説明がなされてきました。その中で提案されたのが3Rです。
現在、動物実験の規範となっている3Rは、どのような経緯で生まれたのでしょうか?また、動物実験を支える3つの要素、研究者・研究資源・研究支援者(実験動物技術、実験動物管理者)はどのような課題を持っているのでしょうか?社会に動物実験の必要性と正当性を認識してもらうには、どのような手続きが必要か考えてみましょう。
1959年、ラッセルとバーチが、「動物福祉(安寧)」と実験動物が動物実験の過程で受ける「痛みや苦痛」の対立をどのように融和するか?を考えた結果として「人道的動物実験技術の原則」という本を書きました。その中でいわれていた3R(代替、削減、洗練・苦痛軽減)が、国際的な動物実験の倫理規範になりました。
また、研究者には研究倫理が、国には研究資源(実験動物、遺伝子、細胞その他のツール)の確保、研究支援者(実験動物技術者)の育成が求められました。
動物実験の関連する法律「動物の愛護と管理に関する法律」では、数度の改正を経て、現在は、動物実験の在り方について、以下の規定が定められています。
動物実験は生命科学の基礎をなす重要なツールであり、その研究成果は社会に大きな影響力を持つようになっています。だからこそ研究者を含む動物実験の関係者は、実験の遂行に当たり、その正当性や適性性を確保し、必要な実験が適正になされていることを公開する必要がある。社会と科学(学術)のよりよい関係は相互の信頼によるものであり、実験の透明性と公開性は、今後ますます重要とななります。まとめると以下の7ステップが必要です。
1、実験の正当性(社会のニーズに応えているか?)justification
2、実験の適合性(基準、指針に合致しているか?)compatibility
3、実験の適正性(実験はルールを順守しているか?)compliance
4、1,2,3は実施されているか自己評価 validation
(PDCA)
5、1~4は、問題ないか? 検証(第三者評価) verification
6、1~5は、公明(透明性)を持っているか? translucent
7、1~6を、公開し信頼を得る 公開
publication
動物実験の生命科学への貢献を示す例として、ノーベル賞の受賞例があります。1901年にコッホ研究所で北里柴三郎とともにジフテリア毒素の研究を進め、抗体による抗毒素血清療法を確立したベーリングが第1回のノーベル生理学医学賞を受賞しています。それ以来2015年の大村先生の受賞まで120件弱の研究がありますが、そのうち約90件(75%強)は動物実験の結果がキーになっています。以下にそのリストを示します。
1901年 エミール・アドルフ・フォン・ベーリング:抗血清療法(ジフテリア・齧歯類)
1902年 ロナルド・ロス:マラリア(ハマダラカの媒介を証明(鳩)
1903年 ニールス・フィンセン:尋常性狼瘡の光線治療
1904年 イワン・パブロフ:消化腺生理、条件反射(犬)
1095年 ロベルト・コッホ:結核に関する研究(コッホの4原則・牛、羊、齧歯類)
1906年 カミッロ・ゴルジ、サンティアゴ・カハール(神経細胞構造・犬、馬、鳥)
1907年 シャルル・ルイ・アルフォンス・ラヴラン:マラリア原虫の発見・(鳥)
1908年 エールリヒ、 イリヤ・メチニコフ:抗体側鎖説、貪食細胞(鳥、魚、ナマコ)
1909年 エーミール・テオドール・コッハー:甲状腺機能(クレチン病)、肩関節脱臼手術
1910年 アルブレヒト・コッセル:蛋白質、核酸の研究(鳥、魚)
1911年 アルヴァル・グルストランド:眼の屈折機能解析
1912年 アレクシス・カレル:血管縫合、臓器移植、器官培養(犬)
1913年 シャルル・ロベール・リシェ:アレルギー、アナフィラキシーショック(犬、兎)
1914年 ローベルト・バーラーニ:内耳の構造と機能(生理学)
1919年 ジュール・ボルデ:補体結合反応、百日咳菌分離(モルモット、兎、馬)
1920年 アウグスト・クローグ:毛細血管運動の調節機構(カエル)
1922年 アーチボルド・ヒル、オットー・マイヤーホフ:筋肉の代謝(カエル)
1923年 フレデリック・バンティング、ジョン・リチャード・マクラウド:インスリン発見(犬、兎)
1924年 ウィレム・アイントホーフェン:心電図法開発(犬)
1926年 ヨハネス・フィビゲル:寄生虫発癌説(ゴンギロネーマ・マウス)
1927年ユリウス・ワーグナー=ヤウレック:神経梅毒の認知性麻痺治療(マラリア原虫)
1928年 シャルル・アンリ・ニコル:発疹チフス(シラミ媒介を解明・チンパンジー、齧歯類)
1929年 クリスティアーン・エイクマン、フレデリック・ホプキンズ:ビタミンの発見・鶏)
1930年 カール・ラントシュタイナー:血液型発見(免疫の自己認識)
1931年 オットー・ワールブルク:腫瘍細胞の代謝、呼吸系の研究
1932年 チャールズ・シェリントン、エドガー・エイドリアン:神経細胞機能・犬、猫)
1933年 トーマス・ハント・モーガン:動物遺伝学(ショウジョウバエの連鎖解析)
1934年 ジョージ・ウィップル、ジョージ・マイノット、W・マーフィ:悪性貧血の肝臓療法(犬)
1935年 ハンス・シュペーマン:発生学、オーガナイザー(イモリ、カエル)
1936年 ヘンリー・ハレット・デール、オットー・レーヴィ:神経伝達物質(猫、鳥、爬虫類、蛙)
1937年 アルベルト・セント=ジェルジ:ビタミンCとフマル酸代謝(ウニ)
1938年 コルネイユ・ハイマンス:血圧、血液酸素と呼吸調節(犬)
1939年 ゲルハルト・ドーマク(辞退、1947年受賞):合成抗菌薬(プロントジル・マウス、兎)
1943年 カール・ヘンリク・ダム、エドワード・ドイジー:ビタミンKの発見と構造決定(鶏、魚)
1944年 ジョセフ・アーランガー、ハーバート・ガッサー:神経線維と活動電位(猫、カエル)
1945年 フレミング、エルンスト・チェーン、 ハワード・フローリー:ペニシリン(兎、齧歯類)
1946年 ハーマン・J・マラー:X線による突然変異(ショウジョウバエ)
1947年 カール・コリ、ゲルティー・コリ、バーナード・ウッセイ:糖、グリコーゲン消費(犬、蛙)
1948年 パウル・ヘルマン・ミュラー:DDT(殺虫剤)開発(サル)
1949年 ウォルター・ヘス、エガス・モニス:間脳機能、ロボトミー手術(脳梁切断・猫)
1950年 エドワード・ケンダル、フィリップ・ヘンチ、ライヒスタイン:副腎皮質(牛、犬、豚)
1951年 マックス・タイラー:黄熱病ワクチン(サル、マウス)
1952年 セルマン・ワクスマン:ストレプトマイシン発見(モルモット)
1953年フリッツ・アルベルト・リップマン、ハンス・クレブス:解糖系、TCA回路(鳥類、哺乳類)
1954年エンダース、トーマス・ウェーラ、フレデリック・ロビンス:組織培養、ポリオ(猿、マウス)
1955年ヒューゴ・テオレル:酸化酵素(馬)
1956年A・クルナン、ディキソン・リチャーズ、ヴェルナ・フォルスマン:循環器、カテーテル
1957年ダニエル・ボベット:クラーレ筋弛緩効果、神経伝達阻害剤(犬・兎)
1958年J・ビードル、エドワード・タータム、ジョシュア・レダーバーグ:1遺伝子1酵素
1959年セベロ・オチョア、アーサー・コーンバーグ:核酸合成酵素発見
1960年マクファーレン・バーネット、ピーター・メダワー:免疫寛容(鶏、マウス)
1961年 ゲオルグ・フォン・ベケシ:内耳蝸牛構造(モルモット)
1962年 ジェームズ・ワトソン、フランシス・クリック、モーリス・ウィルキンス:DNA二重螺旋
1963年 ジョン・エクレス、アラン・ホジキン、アンドリュー・ハクスリー:(神経細胞・猫、蛙、イカ)
1964年 コンラート・ブロッホ、フェオドル・リュネン:脂肪酸代謝(ラット)
1965年 フランソワ・ジャコブ、アンドレ・ルウォフ、ジャック・モノー:オペロン、遺伝子発現調節
1966年 ペイトン・ラウス、チャールズ・ハギンズ:肉腫ウイルス(腫瘍ウイルス・兎、ラット、鶏)
1967年 ラグナー・グラニト、ハルダン・ハートライン、ジョージ・ワルド:視覚・鶏、兎、蟹、魚)
1968年 ロバート・ホリー、ハー・コラナ、マーシャル・ニーレンバーグ:コドン解読・ラット)
1969年 マックス・デルブリュック、アルフレッド・ハーシー、サルバドール・ルリア:ファージ
1970年 B・カッツ、 ウルフ・オイラー、ジュリアス・アクセルロッド:神経伝達物質(猫、ラット)
1971年 エール・サザランド:cAMP、セカンドメッセンジャー(哺乳類肝臓)
1972年 ジェラルド・モーリス・エーデルマン、ロドニー・ポーター:抗体構造(兎、モルモット)
1973年 ローレンツ、カール・フリッシュ、ティンバーゲン:動物行動学(蜂、鳥、魚)
1974年 アルベルト・クラウデ、クリスチャン・デューブ、ジョージ・パラーデ:細胞小器官(鶏)
1975年 ダルベッコ、 ハワード・テミン、デビッド・ボルティモア:逆転写酵素(猿、鶏、鼠)
1976年 バルチ・ブランバーグ、ダニエル・ガジュセック:伝達性海綿状脳症(チンパンジー)
1977年 ギレミン、アンドリュー・シャリー、ロザリン・ヤロー:ペプチドホルモン(羊、豚)
1978年 ダニエル・ネイサンズ、ハミルトン・スミス、 ヴェルナー・アルバー:制限酵素
1979年 ゴッドフライ・ハウンスフィールド、 アラン・コーマック:CT撮影法(豚、牛)
1980年 バルフ・ベナセラフ、スネル、ジャン・ドーセ:MHC、組織適合抗原(マウス)
1981年 スペリー、デビッド・フーベル、トルステン・ウィーセル:大脳半球、脳地図(猫、サル)
1982年ベルイストレーム,サムエルソン、 ジョン・ヴェイン:プロスタグランディン(兎、齧歯類)
1983年バーバラ・マクリントック:トランスポゾン(可動遺伝子)
1984年イェルネ、 ケーラー、 ミルスタイン:免疫網、イディオタイプ、MoAb(マウス、兎)
1985年マイケル・ブラウン、ゴールドスタイン:コレステロール代謝(マウス、ラット、兎)
1986年リータ・モンタルチーニ、スタンリー・コーエン:細胞(神経)成長因子(マウス、鶏)
1987年 利根川進:抗体産生細胞(B細胞)遺伝子再編(マウス)
1988年J・ブラック、 ガートルード・エリオン、J・ヒッチングス:新規薬物療法(猿、犬、兎)
1989年マイケル・ビショップ、ハロルド・ヴァーマス:プロトオンコジーン(前癌遺伝子・鶏)
1990年 ヨセフ・マレー、エドワード・ドナル・トーマス:臓器移植、細胞移植(犬)
1991年 エルヴィン・ネーアー、ベルト・ザクマン:イオンチャンネル(カエル)
1992年 エドモンド・フィッシャー、エドヴィン・クレープス:蛋白キナーゼ(ラット、兎)
1993年 リチャード・ロバーツ、フィリップ・シャープ:RNAスプライシング(ラット、マウス)
1994年 アルフレッド・ギルマン、マーティン・ロッドベル:G蛋白質の発見(兎、牛、ラット)
1995年 エドワード・ルイス、エリック・ヴィシャウス、フォルハルト:ショウジョウバエ発生
1996年 P・ドハーティー、ツィンカーナーゲル:細胞性免疫(MHC I,II拘束・マウス)
1997年 スタンリー・B・プルシナー:プリオン説(羊、マウス、ハムスター)
1998年 R・ファーチゴット、ルイ・イグナロ、フェリド・ムラド:NOの血管生理作用(兎)
1999年 ギュンター・ブローベル:輸送と定位のための蛋白マーカー機構(マウス、ラット)
2000年 カールソン、グリーンガード、エリック・カンデル:シナプス(アメフラシ、マウス)
2001年 ハートウェル、ティモシー・ハント、ポール・ナース:細胞周期(ウニ、カエル)
2002年 シドニー・ブレナー、ロバート・ホロビッツ、ジョン・サルストン:アポトーシス(線虫)
2003年 ポール・ラウターバー、 ピーター・マンスフィールド:MRI開発(蛙、兎、ラット、犬)
2004年 リチャード・アクセル、リンダ・バック:嗅覚受容体の解析(ラット、ショウジョウバエ)
2005年 バリー・マーシャル、ロビン・ウォレン:ヘリコバクターピロリ菌と胃癌(豚)
2006年 アンドリュー・ファイアー、クレイグ・メロー:iRNAによる遺伝子発現調節(線虫)
2007年 マリオ・カペッキ、オリヴァー・スミティーズ、 マーティン・エヴァンズ:マウスES細胞
2008年 H・ハウゼン、 フランソワーズ・バレ、モンタニエ:HIV,パピローマ(齧歯類)
2009年 ブラックバーン、キャロル・グライダー、ショスタク:テロメア(テトラヒメナ、蛙、マウス)
2010年 ロバート・G・エドワーズ:体外受精(兎、マウス、ラット)
2011年 ボイトラー,ホフマン、スタインマン:樹状突起細胞、トール様受容体(昆虫、マウス)
2012年 ジョン・ガードン、 山中伸弥:iPS細胞(蛙、マウス)
2013年 ランディ・シェクマン、ジェームス・ロスマン、トーマス・スードフ:小胞輸送システム
2014年 オキーフ、マイブリット・モーセル、エドバルド・モーセル:脳内空間認知(ラット)
2015年 ウィリアム・C・キャンベル、大村智、屠呦呦:線虫、原虫(マラリア)治療薬(線虫、犬)
ノーベル賞の他に、動物実験の進歩が明らかになる事例には、ポリオ(小児麻痺)の克服に関する歴史があります。人類のポリオ感染に関する歴史は古く、エジプト第18王朝(BC1580-1350)の板碑(ヒエログリフ)にポリオ患者と思われる人の像が描かれている。ポリオは数千年にわたって人の社会で小さな流行を起こしていたと思われる。
ポリオの明らかな大流行は1903-1906年、スウェーデンで約1000名の発症者が見られた時からである。それ以前に、米国では1894年、バーモントで132名の発症者を出す流行が起きている。そして、1908年カール・ランドシュタイナー(1930年血液型の研究でノーベル生理学医学賞を受賞)が患者の脊髄乳剤を2頭のサルに接種し、伝播に成功した。ヒト以外でポリオを起こした最初の動物実験である(動物実験、ヒトの代替)。この年、ランドシュタイナーとErwin
Popperが、ポリオウイルスを分離している。
1916年、米国でポリオの大流行が起こり、ニューヨーク市では9000人以上が発
症、ポリオの研究が始まった。1930年以後はポリオ研究にサル類が使用される時代と
なった。チンパンジーやカニクイザル、アカゲザルなどが疾患モデル動物として利用さ
れた(実験動物、疾患モデル)、その結果、ウイルスは経口感染し、腸管でウイルスが
増殖した後、神経系に侵入することが明らかにされた(伝播経路とウイルス分布の解
明)。第2次大戦後の1949年、エンダース等が組織培養法を開発し、ポリオウイルス
のCPE(細胞変性効果)を認め、それまで動物接種によって測定していたウイルス力
価(ウイルスの量)を培養細胞で測定できるようにした(動物から細胞への代替法)。
1952年米国で最大のポリオの流行が発生し、5万人が発症した。膨大なサルへの感染実験から、ポリオウイルスには1, 2, 3型(血清型)があることが明らかにされた。翌年の1953年にはソーク、がサル腎細胞でウイルスを増殖させ、不活化ワクチンのサルへの接種を行い、安全性と有効性を確認した。サルへの接種(前臨床試験)。
1954-55年、米国でソークワクチンの接種(183万人が参加)が行われ、成功例と事故例
(カーター事件、ウイルスが十分不活化されていなかったため、ワクチン接種者が発症した)
があった。1959年にはセービンによる生ワクチン開発が成功した。
1959-61年には日本でポリオの流行が起こり、5600人が発症した。緊急にワクチンの輸入が認められ、ワクチンの導入により流行を収めた。その後、日本では独自のワクチン開発が始まった。1980年代になって、天然痘の撲滅宣言をだしたWHOは、次いでポリオ根絶計画をスタートさせた。1985年ポリオウイルスの立体構造が決定され、1990年には、人とサルにしかなかったポリオウイルスの細胞受容体(レセプター:PVR)が発見された。遺伝子工学の発展に伴い、1991-94年 PVRを組み込んだTG(トランスジェニック)マウスが開発された (動物数削減、サルの代替)。そして、 2012年、ポリオの流行を統御した日本では、生ワクチンから不活化ワクチンへの切り替えが認められた(人の安全性)。
このように約100年かけて、ヒトの代替、疾患モデル、前臨床試験、細胞培養、ワクチン開発、動物削減、動物代替・・・と動物実験が現実の場面で進化を遂げてきた。