初期の頃に今治市が国家戦略特区への説明等で示した高度専門獣医師養成のニーズ(国際的な動向等)と今治新都市に設置する獣医学部の基本的なコンセプトの概要です。こうした提案を受けて、国家戦略特区諮問会議が規制緩和の方針を検討しました。

 

 今回、国家戦略特区で提示された、新しいニーズ等の創薬(トランスレーショナル・スタディ、トランスレーショナル・ベテリナリーメディシン)など、動物を用いて行うライフサイエンス研究分野では、創薬イノベーションなどは厚労省、動物実験は環境省、また水際対応など危機管理対応の必要な分野では、人獣共通感染症は厚労省、食品の安全(輸入食品を含む)は厚労省、家畜感染症が農水省の管轄です。新しいニーズの多くは、厚労省などに関連する職域の獣医師です。

 

 2016年11月9日に開かれた国家戦略特別区域諮問会議で、獣医師に対する国内外の新しいニーズに応えるために従来の規制を緩和し、広域的に獣医系大学の存在しない地域に限って獣医系大学を新設する方針が明らかにされました。新しい獣医学部が新設されれば、50年ぶりということになります。

 

 獣医学部の新設が、新しい医薬品開発のための創薬プロセスに必要な先端ライフサイエンスの研究を担う獣医師の育成や、国際的な家畜の感染症、動物・食料などを介して広がる人獣共通感染症の対応や水際対策をになう危機管理獣医師の育成に繋がること、それらが医療イノベーションや地方創成といった成長戦略や持続可能な社会の構築に必要なことから、新設獣医学部の立ち上げを加速し、規制緩和のための告示の改正を行うべきであるという方針です。

 新設の獣医学部のあり方を考えるにあたって、2011年に出した獣医系大学協議会の声明を読み直してみました。6年間を振り返ってみると、この間、大学関係者の努力により獣医学教育は随分変化してきていると思います。しかし、大局的には、しがらみを振り切って改革することは容易ではないという現実も見えてきます。どのような道を選択することが獣医学教育の改善・充実に結び付くのか、もう一度考えてみようと思います。http://plaza.umin.ac.jp/~vetedu/pages/files/yoshikawaーdeclaration201109.pdf

 

2017年1月4日 文部科学省の告示が改正されました。

内閣府・文部科学省告示第1号 内閣総理大臣 安倍晋三、文部科学大臣 松野博一

文部科学省関係国家戦略特区法26条に規定する政令等規制事業に係る告示の特例に関する措置を定める件の一部を改正する件。

法第7条の国家戦略特別区域会議が、法第8条第2項第2号に規定する特定事業として、平成30年度に開設する獣医師の養成に係る大学の設置(法第2条第1項に規定する国家戦略特区における獣医師の養成に係る大学の設置をいい、「国家戦略特区における追加の規制改革事項について」(平成28年11月9日国家戦略特区諮問会議決定)に従い、1校に限り学校教育法第4条第1項の認可を申請されるものに限る。)を定めた区域計画について、内閣総理大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該認定の日以降は、当該大学の設置に係る同項の認可の申請の審査に関しては、大学、大学院、短期大学及び高等専門学校の設置等に係る認可の基準第1条第4号の規定は、適用しない。

付則 この告示は、公布の日から施行する。

 

告示の後、公募がありました。1月11日公募が終了し、加計学園の岡山理科大学1校が名乗りを上げました。1月12日の第2回今治分科会において、特定事業者(提案者)から、国家戦略特区のミッションに応えるために、どのような獣医系大学を作るのかというビジョンが示されました。参考までにパワーポイントを示します。詳細は、内閣府のホームページに掲載されています。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/hiroshimaken_imabarishi/imabari/dai2_shiryou6.pdf

 

 

 今治キャンパス(岡山理科大学獣医学部)については、1月20日に国家戦略特区の区域会議があり、その後諮問会議が開かれ、正式に認められた。

 

 

120日国家戦略特区・区域会議

獣医学部の新設に係る認可の基準の特例

学校法人加計学園が、獣医学部の設置の許可を受けた上で、今治市において、先端サイエンス研究や地域における感染症対策など、新たなニーズに対応する獣医学部を新設する(平成304月開設)

 

120日国家戦略特区・諮問会議

今治市における「獣医学部の新設」について

・「教育分野における岩盤規制改革の象徴」として、本年4月に開校予定の「成田市における医学部」(38年ぶり)、「愛媛県における公設民営学校(全国初)に続き、今回、「今治市における獣医学部」が52年ぶりに実現することは、我が国における新たな創薬プロセスや感染症対策等お充実といった観点からも、極めて意義深い。

・本日の事業計画認定を受け、来年(平成30年)4月の開設にむけ、本プロジェクトが円滑かつ迅速に進むことを期待したい。 

 

産経新聞201746日と47日に新設獣医学部に関連した記事が掲載された。愛媛大学農学部の阿部俊之助教授が、この問題を「政争の具」にしてはいけないという趣旨で発言されている。阿部教授は京大の農学研究科で博士号を取得し、米ネブラスカ州立大学客員教授等を経て、昭和59年京大から招聘され、愛媛大学で研究を続けている。専門は植物の分子細胞生物学であるが、四国で畜水産分野を手がける研究者が少ない事から、この分野の研究で奔走することになった。しかし、愛媛県には研究拠点がないため、必要な設備を求め瀬戸内海を渡り県外に出るしかなかった。産業振興のためにも四国に拠点が必要と力説する。

 

 記事の概要を引用すると、①文部科学省は「入学定員の取り扱いに関する基準」で獣医学部の新設を抑制してきた。愛媛県と今治市は平成19年度から15回にわたり、獣医師の定員増規制の地域解除を特区として認めるよう提案を繰り返してきた。②今治市は大学誘致を目指す「学園都市構想」を昭和50年に決定。用地は昭和58年の土地造成時から、高等教育施設を誘致する目的で、合併振興基金として40億円を積み立て、用意していた。③今回、獣医学部は国家戦略特区によって今治市に新設される。今治市は建設予定地として市の所有地を加計学園に無償譲渡し、開発経費として96億円を上限に助成することを決めている。④新設される獣医学部は愛媛県の支援も受け、農水産関係の公的部門がカリキュラムに組み込まれる。愛媛大学も施設の共同利用、学生の教育・研究に全面的に協力する方向で進んでいる。⑤「一部の国会議員やマスコミがこうした公的側面にふれないまま、あたかも疑わしい設立だとするように報じており、悪影響は計り知れない」。⑥現在では、獣医の扱う分野は幅広く、国際社会への貢献、家畜の感染病予防・診断、医薬品の開発、食の安全性確保などで重要な役割を担うようになっている。新設獣医学部は、愛媛大学と連携し生命科学分野の研究を進める。四国における水産・養殖漁業、動物や食品産業、新薬、医療機器といった関連企業への貢献も視野に入れている。といった内容である。

 科学や教育が「政争の具」として取り扱われることは避けなければならない。

 

妻と作った人形。

娘の修学旅行の写真をもとにしました。

オリジナルの写真です

 

娘のドイツ時代のカーニバルの写真です。大家さんは子ネズミちゃん「モイスヒェン」といっていました。

下の人形は妻の作品です。

先日、妻の作品が創刊700号記念家庭画報大賞の佳作に入りました。

題「何して遊ぼう」です。